最近の若い世代は恋愛や結婚にも消極的なお話が随分聞こえてきます。そこの理由何な
のか少し考えてみたいと思います。環境を考えてみますと、今の若者が育ってきた社会
を作ったのは、今の大人です。何が過去と違うのでしょうか。1つは個々の人間に他人
に対する関わり合い方が違ってきているのは事実でしょう。突っ込んで関係を築いてい
る人もいるでしょうが、今はインターネットを初め、様々なツールがあります。関わり
合い方は色々あるでしょうが、今のツールを見てみると、深い繋がりを持つにはかなり
の努力が必要と言いますか、結局は会って対面しないと深い繋がりにはなりません。そ
の点が1つのハードルのようにも思えます。また、そう言った直接、人と関わる場は昔
に比べれば、チャンスは減っているようにも思えます。ですから、慣れていない、面倒だな、そんな部分はあるように思います。
2つ目は価値観が変わってきていると言う部分。他人と直接接しているよりは、個人の
趣味でもやっていたほうが楽しいと言う人がどんどん増えています。この点はどうしよ
うもないです。自分は既婚ですし、歳が行ってる分、若い世代とのコンタクトは結構楽
しいですし、そこに若い女性が入っていたら、自然にワクワクします。ここの違いは差
が大きいように思います。若い頃も好きな相手のためには一生懸命バイトしてプレゼン
トを買ったり、美味しいお店に連れていったりが、本当に楽しかった。この価値観の違
いはどこから来ているのでしょうか。ここの点は解釈がかなり難しいように思います。
そういう育てられ方、教育を受けてきたと言ってしまえば、それまでですが。そして、
この部分はどうも日本固有のものらしいのです。欧米ではあまり聞かないお話ですか
ら。いずれにしても今の若者を育てた環境、社会を作っていたのは、我々になります。
3つ目は収入の話です。どうみてもお金が昔ほど入っている状況ではないようです。男
性もそうですが、女性で見た場合は少し前に女性就業人口の3割ぐらいが年収で200万円
以下との調査報告がありました。これでは恋愛もそうですが、結婚しようと言う気には
なかなかなれないように思います。多分、男性も同じなのでしょう。長い間無策の政府
が景気の回復を怠ってきたがため、10年以上日本は不況の状況でした。一部、上場企業
が儲けていても将来が不安と従業員には還元しない、そんな時代でした。これで将来に
希望を持てといっても持てるわけがありません。そういう意味ではお金の価値や使い方
そういったものが変化してきたのだと思います。
最後にどうも生活に時間の余裕がないような、そんな感じを受けています。生活は明る
くないのに時間的な余裕が前よりない状況。これでは恋愛も結婚も二の足を踏むのは
当然のように思います。年齢の行った世代が若い世代を批判するのは簡単ですが、彼ら
を育ててきた社会は今の歳の行った世代が作ったものであることを忘れてはならないと
思います。