地球環境の変化が非常に大きいことは今までもお話した通りですが、ここのところの
サンマの不漁原因は北海道近海の海水温が例年より3℃から5℃も高いとのこと。これは
大問題とかじゃない状況です。完全に海の生態系が変わってしまいます。この変化幅は
非常に大きいんです。脂の乗った旬のサンマは本当に美味しいですよね。焼き魚の中で
はかなり好きです。目黒のサンマではないですが、炭火で焼いたサンマなんてのは天下
一品です。それも1匹100円で買えたりでしたから、本当に嬉しい食べ物でした。
また、何年か前から生のサンマもお刺身で食べれるようになったので、それもかなり嬉
しかった。サンマは庶民の味方、そんなお魚でした。
ところが今年は本当にサンマが取れない。500㎞ぐらい遠出しないとサンマが獲れない
そうですが、良い餌を食べていないせいか、脂がのってないし、小ぶりなんだそうで
す。もちろん、遠出の漁であれば経費も嵩みますし、安価では販売できないですよね。
近海の良いサンマはもう普通の小売り店では見ることも出来ず、高級料亭で扱うだけに
なっているそうです。これは困っちゃいます。出来ればサンマ食べたい。
海水温の変化は他の生き物にも影響していて、イカも寄り付かないって話も聞こえてき
ます。そうなると、それを餌にしている大型魚も来なくなります。ここでもご紹介して
ますが、後数十年で海の魚が減り、漁業が成り立たなくなるとも言われています。それ
だけ海洋の環境も大きく変わっているということでしょう。自分が小学校の頃だったと
思いますが、岩手県の宮古の漁港岸壁で、多分、スルメイカだったと思うのですが、
イカ沢山釣れて、大勢の市民の方が漁港岸壁に並んで座って釣りをしていた記憶があり
ます。座っている人の脇にはバケツがあって何匹もイカが入ってました。こんなことは
もう多分二度と起きないような気がしています。当時はそれだけ海も豊か。豊饒の海だ
ったと言うことでしょう。
今から思うと30年近く前の千葉の勝浦漁港もそうで、夏のアジ釣りに行くと小さめのア
ジで15㎝ぐらいのですが普通に100匹とか、釣れてました。今は懐かしい釣り禁止にな
っている勝浦漁港赤灯でのお話です。当時は海はアジだらけなんじゃないか、とか本気
で思ってました。そういう意味からすると海も大きく変わったとはっきり言えます。
ですから、最低限でも今のままで自然環境は保全しないと人間が住めなくなるのは事実
なのでしょう。人口の増加で食物が足りなくなるのも当然のことです。地球規模での
対応が不可欠です。今生きている人間のそれが責任だと強く思っています。