引用:新倉高造商店
歳を取ったせいか、最近は昔のことを思い出すことが多くなりました。食べ物で思い出
すのが、多分小学校の頃だと思うのですが、漬物のことです。当時はお年寄りのいる知
り合いの所に行くとお茶請けで必ず、お漬物が出てきてました。結構、山盛りの感じで
したが、1時間もその場所にいると、お漬物は無くなって代わりの物が出てきます。
東北のお漬物は本当に美味しいです。種類は大体、タクアン、白菜、そして、キュウリ
の古漬け。この3種類ですね。これが各家毎で味が少しづつ違っていて、それで美味し
い。もちろん、これは浅漬けではないです。皆家で樽で漬けてました。お客が来ると
家の物置等に置いてある樽まで行って出してくるんです。当時、樽は小さくないもの
でした。多分、直径1m位とか、そんなのでしたね。
母方のばあちゃんの漬物は本当に美味しかった。料理全般で、ばあちゃんは本当に上手
でしたね。何でも本当に美味しい。タクアン、白菜、キュウリの古漬けは自分で漬けて
いたし、味噌も自分で作っていて、この味噌も市販の物と比べると小学生の私でも
ばあちゃんの手作り味噌の方が本当に美味しい。今思うとそういう部分は恵まれていた
ことになります。今思い出しても美味しかった。手作り味噌は豆の粒粒が残ってますか
らね。
タクアン作りの話で言えば、秋に大根が出来ると畑から大根を何十本も運んできて
それでばあちゃんの家の下にある湧き水出ている木の枠(埋めた木製水槽)みたいな
場所で洗って干してましたね。そう言えば、タワシとかでなく、荒縄をまとめたような
もので、ゴシゴシ洗ってました。それは、ばあちゃんや娘たちの仕事でしたね。ダイコンは最初は土が付いたままなわけで、洗うと真っ白になります。晴れの日だと、その白
さが目に焼き付くぐらい。そう、本数があったので約1日の家族仕事だったように思い
ます。ばあちゃんの家の家族で、そういうのをやっていました。干した後で物置の
樽に漬けるんです。そんな1日作業をやってました。じいちゃんは農家ではなくて
当時の電電公社(今のNTT)で働いてました。兼業だったのかもしれません。そんな風に
漬けたタクアンは本当に美味しかった。今でもそんな美味しい漬物はそうそう出会いま
せん。食べ物の味は慣れとも、言いますが、本当に美味しい漬物でした。今思えば
塩っ気も強いし、決して健康には良くないのかもですが、美味しいものなので、未だに
思い出します。

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- ショップ: PURE・HEART自然館
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