出典:気象庁HP
またも箱根山噴火警戒レベルが上がりました。多分、観光で生活をしている方々には
またもかと相当落胆した警戒だったように思います。噴火警戒レベルは2なので火口周
辺規制で火口への入山禁止となります。観光地の大涌谷はちょうど中央火口丘に辺りに
なるので立ち入り禁止にですね。気象庁の説明では
箱根山では、昨日(18日)05時頃から芦ノ湖の西岸を震源とする地震を中心に、火山性地震が増加しています。大涌谷周辺の想定火口域では、活発な噴気活動が続いています。GNSS連続観測では、2019年3月中旬頃から一部の基線で伸びの変化がみられています。これらのことから、想定火口域内に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。
と言う説明です。GNSS連続観測と言うのは例のGPSを使った地表の変位測定なので
それも変化が出ているということです。芦ノ湖西側の地震に関しては神奈川県温泉地学
研究所で情報を出しているので、それを見てみますと芦ノ湖の震源は3㎞浅。非常に浅
い震源で5月18日5時から23時30分まで(※)の震源決定数は87個で最大のマ
グニチュードは1.8となっています。ちなみに有感地震は3回とのことです。
上の地形図はウィキペディアからで下の図は温泉地学研究所のものです。地図で言うと
ちょうど三国山周辺が震源です。箱根山は有史以来の噴火は大涌谷周辺のみで水蒸気爆
発に限られ、それほど大きな噴火はなかったようですが、もともとは25万年前に富士山
にような標高2700mの古箱毛火山があり、それが陥没して現状のカルデラになったのだ
と言われています。かなり大きい感じではあります。ここの噴火も昔はかなり大きかっ
たものもあり、関東周辺にも数十センチの火山灰を降らせた、と言う記録もあります。
一応、温泉地学研究所の今回の活動の表現は「やや活発な地震活動」としてあります。
そして一番気になるのは、箱根山が富士火山帯であるということ。南から硫黄島,八丈
島,三宅島,大島,天城山 (1406m) ,箱根山 (1439m) ,愛鷹山 (1505m) ,富士山
(3776m) ,八ヶ岳 (2899m) などの火山のある火山帯です。硫黄島は言うまでもなく世
界の中で大規模な火山の噴火が一番心配されている島。そしてまた、箱根山。もう富士
山に影響が及んでいるのは間違いないです。大地震の後噴火があると言われる富士山、
箱根山とも連動して活動があると言われる富士山。ここは一番気になります。何と言っ
ても富士山は日本の最高峰。そして奇跡的にも関東に本当に近い火山。ここの活動は絶
対に日本人の生活全般に影響を及ぼします。今後も注意しながら見ていきたいと思いま
す。