また、発覚した西宮市での公務員の不正に関してニュースを読んで感じたことがあった
ので、それについてお話をします。ニュースでのコメントは短文で実際に話された内容
からかけ離れた印象を受ける場合もありますが、それはどうしようもないので無視しま
す。今回はMSNでのニュースを取り上げます。
【MSN 8月6日】
兵庫県西宮市のホールの貸し館業務で、キャンセルを装って架空の還付金請求書を偽造したとして、西宮署は5日、有印私文書偽造の疑いで同市労政課副主査の男(33)を逮捕した。同市の教職員が逮捕されるのは昨年度以降、8人目。不祥事の連続に市民からは「組織が緩んでいる」と厳しい声が上がった。
市によると、逮捕容疑となった同市立勤労会館(同市松原町)ホールの貸し館業務は、一定期間までに予約が取り消されると還付金を支払う。男は4月3日ごろ、架空の名前と印鑑を使って計6件の「還付請求書・領収書」を偽造した疑いで逮捕された。
市の調査では昨年11月以降、男が携わった計101件の還付金請求で、計約174万円が支出されたが受取人は不明という。出金も男が1人で担っており、5日に会見した上司の部谷昭治・産業部長は「信頼しており、チェックが甘かった」と謝罪した。
市では昨年度以降、学校での盗撮や同僚の現金窃盗、市発注工事の入札情報漏えい事件などで職員と教員計7人が逮捕された。市の幹部は「本当に異常事態。不正はだめだという当たり前の指導をしなければならないのか」とうなだれた。
一方、保険証の手続きで市役所を訪れていた男性(75)は新たな職員の逮捕を聞くと、「またか」と笑ってあきれた表情を見せた後、「税金に手を付けているなら許せない」と憤った。また、市議の一人は「職員に公務員の意識があるのかどうかをアンケートで確かめるべきだ。職員は怒るかもしれないが、そういう段階まで来た」と語気を強めた。(初鹿野俊)
こんなニュースが続くと西宮市の市民の皆さんはかなりのご立腹でしょう。不正が続く
のは確かに職員らの規律が乱れてると言えますが、組織そのものも弛んでいると言わざ
るを得ません。例えば、今回の不正のあった部長のコメントも正直、ずれています。
このコメントだけを見れば不正を防ぐためのチェックや管理をしていないかったと
言う結論になります。これは本当のことを言えば管理職の職務怠慢にしかなりません。
部下を信頼するということと不正が起きにくい管理をすると言うのは全く別のこと
なのです。
連続している不正に関して「不正は駄目だ」の指導は確かに必要かも知れませんが
不正はばれるし、ばれるとこういう罰を受けますよと言う部分と管理職の管理・監視業
務の詳細を再度見直す必要があります。どうも公務員の場合は管理業務内容の是非が問
われないことが多いように思っています。
最後の市議のコメントも「公務員の意識があるかのアンケート」もこれだけ見れば余り
意味もない気がします。むしろ、公務員の意識を奮起させるための様々な対策が必要に
思います。例えば「何故西宮市で職員の不正が続いていると思うか」とか「管理業務
でチェックが甘いと思う業務は何か」とか漠然とした話ではなく、現実何が問題なのか
という部分を掘り下げるアンケートの方が実際の効果が高いと思います。今回はニュー
スを読んで何度もコメントに違和感を持ったのでお話しました。