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沖縄の大好きな中年オヤジですが、ブログで色々取り上げています。(笑)

三菱のスペースジェット、挫けず頑張れ!

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少し前に米国から100機注文が入った時は本当かなと少し疑ってしまってました。だっ

て開発がこんなに遅延している旅客機を導入する理由が分からなかったのです。そして

今、やはりキャンセルされてしまいました。これも思っていた通りです。さぞかし

関係者は落胆したでしょうが、どうしようもない。100機もの注文キャンセルは本当に

頭が痛いどころではないはずですが、計画がここまで遅延したらビジネスチャンスも

消えちゃうってもんです。それでも何とか三菱さんには頑張って欲しい。YS-11以来の

旅客機なので本当に興味がある飛行機なのです。ニュースは東洋経済オンラインからで

す。

 

東洋経済オンライン 11月1日】

 

三菱重工業が社運をかけて挑戦している小型ジェット旅客機「スペースジェット(旧MRJ)」に逆風が強まっている。同社は10月31日、アメリカの航空会社「トランス・ステーツ・ホールディングス」(TSH)と結んでいた「M90」(座席数90席クラス)について、最大100機の契約が解除になったと発表した。スペースジェットの開発遅れが続いていることが背景にある。

スペースジェットは2008年に事業化を決めてから5度の納入延期を繰り返し、今年に入ってようやく、アメリカの連邦航空局による型式証明取得に向けた飛行試験プログラムに入っていた。だが、必要な試験機のうちの最後の1機の完成が年明けにずれ込む見込みとなっている。配線の設計に変更があり、安全性の確認に時間がかかっているためだ。


三菱重工の泉澤清次社長は10月31日に開かれた決算会見で、「(試験の)スケジュールの入れ替えや試験項目の検討をしている。そのあとのスケジュールを今見直しているのでコメントは避ける」と述べるにとどめた。仮に6度目の延期となれば、2020年夏ごろに予定している全日本空輸ANA)への初納入は難しくなりそうだ。


今回発表されたTSHとの契約解除は、アメリカ国内の機材制限を理由としている。アメリカの大手航空会社が労働組合と結んだ労使協定「スコープクローズ」で、TSHなど地方路線専門の運航受託会社は、90席クラスのM90を運航できない。三菱重工などはこの規制が緩和されてM90でも運航できることを期待していたが、その見通しも立っていないという。三菱重工はスコープクローズに対応した「M100」(65~88席)の受注に向けた協議を続けていると説明しており、MRJを開発する三菱航空機の水谷久和社長は「M100が北米市場を主導する機体になると確信している」とコメントした。

 

本来、TSHとの契約はM100と同じようにスコープクローズに準拠した「MRJ70」(座席数70席クラス)への転換権付きの契約だった。だが、MRJ70のコンセプトを発展的に引き継いだM100の契約に転換せずに、いったん契約を解除したうえでもう一度協議をすることになった背景には、一連の開発遅れがあるのは明らかだ。M100の市場投入は2023年を目指すとしているが、その前提となるM90の投入ができない状態では、この予定もどうなるか見通せない。今回の契約解除とM90の開発遅れとの関係について、三菱重工の泉澤社長も「影響がなかったかといわれればある」と認めた。

TSHの契約解除により、M90の契約機数は387機から287機に減少した。三菱重工は今年6月、カナダのボンバルディア社から小型旅客機事業を買収する契約を結び、機体整備などのサポート体制を整えることが可能になった。だが、肝心の機体が思うように完成・納入にこぎ着けられないのでは、サポート体制充実も空振りに終わる。
スペースジェットの開発は停滞しているとはいえ、三菱重工の業績は好調だ。火力発電に使う高効率のガスタービンが好調だったこともあり、31日に発表した2019年4~9月期決算(国際会計基準)は、売上高が前期比0.3%増の1兆8776億円、本業のもうけにあたる事業利益は24.4%増の743億円だった。


2020年3月期通期でも売上高は5.4%増の4兆3000億円、事業利益を9.7%増の2200億円と見込む。課題だった財務基盤も順調に強化されており、2016年3月期に1兆0521億円だった有利子負債は今年9月末には6773億円に減少した。8月の東洋経済のインタビューで泉澤社長は「生み出したキャッシュをどうやって使うかが今後の課題だ」と語っていた。三菱重工はこれまで、スペースジェットの開発に約6000億円をかけ、2018年には子会社である三菱航空機に対する増資1700億円を引き受けるなどした。とはいえ、開発のピークを過ぎているために開発費は減少傾向にあり、納入延期になっても大きな損失を計上するとは考えづらい。


ただ、スペースジェット事業は将来の成長戦略でも重要な位置を担う。三菱重工は31日、従来5兆円としていた2021年3月期の売上高目標を4兆7000億円に、事業利益も同じく3400億円から3000億円に引き下げた。小口正範CFOは「必ずしもM&Aを強行せず、取りやめたものもある。さらに、昨今の経済環境をみると、楽観的な状況でもない」と説明した。スペースジェットが三菱重工の業績に本格的に貢献するのはもっと先だが、足元の成長見通しに陰りがみえる中で、開発延期を悠長に待っている余裕はなくなってきている。

 

もう開発当初から比べれば遅れに遅れているスペースジェット。自分が思うにノウハウ

を得て、何とか赤字だけは避けて欲しい感じです。それでも応援し続けます。なんと

言っても国産旅客機第2号なので。三菱さん、頑張れ!