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沖縄の大好きな中年オヤジですが、ブログで色々取り上げています。(笑)

「心底失望した」伊藤忠元会長が国の「働き方改革」を徹底批判した訳とは

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皆さん、ギリシャコーヒーを飲んでますか?(笑)自分はコーヒーの粒を口に入れなが

ら飲んでます。さて、電通等で起きた過労による自殺等を受けて国が「働き方改革

と言うのをやりましたが、どうも余り内容が良くないと思っていました。確かにブラッ

ク企業で身体を壊してまで残業は良くないのですが、何か違うような。それに国がいち

いち詳細に口を出すのも最初から好きでなかったので。そう思っていたら、伊藤忠商事

の元会長である方が文春オンラインに意見を述べていました。ほぼ同感ですね。自分が

思っていたことに近い。それではその内容をご紹介します。

 

【文春オンライン 5月24日】

 

誰のために作ったのかわからない


丹羽 「仕事とは、すなわち人生そのもの――私は半世紀以上、この信念でやってきました。そしてそれは今も間違った考えだとは思っていません。仕事は何よりも人に生きる喜びをもたらしてくれる。働き方改革は、それが法律に反映されていないのです。誰のために作ったのかわからないような法律ばかりが並んでいる。


 これからの50年、100年は、AIの進化やロボット技術の発展によって仕事のあり方そのものが大きく変化するでしょう。その中で人口減少社会に突入している日本は、一人ひとりの生産性を高めていかなければなりません。過労死の防止など、長時間労働に伴う問題を解決することは大切ですが、働きやすい環境を作って労働者の意欲を高めることが喫緊の課題なのです。


 働き方改革は仕事のあり方、ひいては国民の人生を決定付けるほど重要なのに、それを理解した上で作られた法律だとはとても思えません」 改革の目玉となっているのが、残業時間の上限規制と年次有給休暇の取得義務だ。今回、初めて法律に明記され、違反した場合には企業名の公表や刑事罰が科せられる可能性もある。


丹羽 「『上限を超えた残業はダメです』と、マルとペケを付けて一律処理することによって労働者が働きやすくなるとは、到底思えません。私はなにも『残業時間なんて気にせず、いくらでも働かせればいい』と言いたいわけではありません。規制がなければ労働者に対して長時間労働を強いるブラック経営者がいることは事実。弱い立場にいる人が安心して働けるルール作りの重要性は言うまでもありません。
 ただ、もっと働きたいという意欲を持つ人に対して、十把一絡げの規制を設けてしまっては、いたずらに勤労意欲を奪うことになりかねない」

 

これを残業と呼ぶのかどうか

 丹羽氏の若手時代は、残業時間の上限を気にすることなく、自ら納得のいくまで仕事に取り組むことができたという。
丹羽 「入社7年目にニューヨークに赴任し、日本のほかにドイツやオランダなどヨーロッパ各国に大豆を輸出する仕事をしていました。当時の駐在員は、机の中にウイスキーを忍ばせていたものです。深夜になってアメリカ人の社員が帰って日本人だけになると、おもむろにウイスキーを取り出す。オフィスには氷もなにもありません。ストレートでグイッと飲みながら、『明日はヨーロッパにこの数字を出して交渉しようや』と打ち合わせをするのです。これを残業と呼ぶのかどうか。決まった給料で残業代は無かったし、計算のしようもありませんでした。ただそこには思う存分働ける環境がありました」

 

過労死を防ぐのは「上司のケア」
 働き方改革の必要性が盛んに叫ばれるようになった背景にあるのが、電通NHKで起こった過労自殺や過労死の事件である。
丹羽 「特定の企業に起こった過労死という問題を、長時間労働に原因を求めてルール作りをしてしまうと道を誤る。というのも過労死の原因には、往々にして上司と部下の関係があるからです。つまり、過労死を防ぐために最も重要なのは、直属の上司によるケア。 一人だけ夜遅くまで残業する部下がいたら、上司が『君、大丈夫か?』と気遣ってあげないといけない。『大丈夫です』と言われても、どう見ても無理をしているようであれば、『いや、それにしても顔色が悪いから今日は帰りなさい』と言ってあげることが大事です。
『○時間以上は残業禁止』と法律で線引きをするより、上司が個人の体調や働き方を見守ってマネジメントする方がよほど過労死の防止につながると思います」

文藝春秋6月号
 丹羽氏は、「文藝春秋」6月号に寄稿した「『働き方改革』が日本をダメにする」で、働き方改革関連法の問題点を指摘。日本人の「働き方」改善のための具体的提言もおこなっている。
「仕事をマイナス面ばかりから考えるのは間違いです。仕事は何よりも人に生きる喜びをもたらしてくれる」――丹羽氏からのメッセージである

 

メッセージは元伊藤忠丹波宇一郎氏。もう80歳にもなる方なので丹波氏の若い頃の

環境が今にそのまま当てはまるとも思えませんが。労働管理の第一は上司なのは当たり

前の話です。その管理能力と言いますか人間性が問われる部分です。そして労働負荷に

関しては個人差が相当あります。政府は必要な対応をするつもりだったのでしょうが

どうも労働改革なんて言い方はパフォーマンスにさえ見えてきます。変な言い方をすれ

ば「頑張ってやってますよ」のようにも。そして現政府が非常に弱いのが、そもそも論

の部分が非常に弱い。どれを見てもそうです。起承転結になっていないのです。今回

頑張って政策を練ってくれた方々には大変申し訳ないですが、根本は何なの?の部分が

非常に弱い。それを今回は丹波氏のご意見から考えさせられました。