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沖縄の大好きな中年オヤジですが、ブログで色々取り上げています。(笑)

史上初。生きて泳ぐ珍しい深海イカ

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出典:カラパイア

 

今回のお話は深海の非常に珍しいイカのお話です。深海とは深度200m以上を深海と

呼んでいます。YouTubeの動画を見ても今までに絶対に見たことのないイカ君です。

まだまだ海には知らない生物がいっぱいいそう。ニュースはカラパイアからです。

 

【カラパイア 8月7日】

 

先月初め、南太平洋を潜行していた深海探査船ノーチラス号がなんとも珍しいイカと遭遇し、その動きをカメラでとらえた。一風変わった長い「尾」が特徴のこのイカは、10年ほど前に種として登録されたが、これまで生きて泳ぐ個体の記録がなかったため生態は謎に包まれていた。ヒレのような組織がついた尾を使い、しなやかに動く奇妙なイカ。研究者も興味津々のレア映像がこちらだ。

 

2019年7月5日、アメリカ太平洋離島海洋国定記念物内のジャーヴィス海山付近を潜行していたノーチラス号無人潜水機が、かなり個性的なイカと遭遇した。チームによると、このイカは水深930mで逆さになって泳いでいたという。パッと見はヒレの先に何かをくっつけたまま泳ぐ細長いイカに思えたが、よく見るとその「何か」はイカの体の一部だった。チームはその部位を「尾」と呼び、貴重な姿をじっくり観察。そのやたらと長い尾によって体長が2倍に見えることにも気づいた。なんとも奇妙なこのイカはAsperoteuthis mangoldaeといい、2007年に種として登録されたものの、このように生きている姿が記録されるのは史上初だ。


 Asperoteuthis mangoldaeの和名は不明だが、系統としては開眼目(開眼亜目)ユウレイイカ科シチクイカ属の1種で深海に生息する。このイカの特徴は長い尾と異様な触手だ。特に目を引く尾は、棒や筒のような構造で補強されており、両側に薄い膜状の組織がついている。そのひらひらした部分は「二次ヒレ」と呼ばれることもあるが、動画内のイカのそれはヒレの機能を果たしていないようだった。


 一般的なイカヒレは、このイカにもある「一次ヒレ」と同じように波打ち、水中を進んだり進行方向を変えるために使われる。だが、このイカの尾のヒレ状組織にはごくわずかな筋肉しかついておらず、その機能ははっきりとはわかっていない。だが、この尾で体を長く見せることもできるらしい。これまでイカのこうした部位は、他の生物をまねる擬態に使われると考えられてきた。ただ、この新種のイカの尾は特に大きいため、こんなに巨大な尾をつけたままどう泳いでいるのか?という疑問も浮上していた。

 

その泳法は今回の動画で明らかになった。当初、カメラがとらえたイカの尾のヒレっぽい組織は完全に広がっていた。しばらくすると、このイカはまず腕を前に出して素早く前方に泳ぎつつ、尾の周りの組織をくしゃっと畳む。それからコースを逆にして後方に素早く泳ぐ。この泳ぎ方はイカたちの典型的な高速泳法だ。その間にくしゃくしゃだった組織が伸び、棒状の構造に密着する。その様子は帆船のブーム(帆を支える支柱)に巻き付く帆に似ている。またこのイカは、とっさに泳いで逃げる時に体色を変えて墨を吐く。その時の尾は短めになっていて水の抵抗を抑えているようだ。つまりこのイカの場合、まず尾の部分をくしゃっと潰してからジェット噴射のように前進する動きが「複雑な脱出作戦の第一段階」にあたるようだ。


 また、前述したようにこのイカの長い尾は擬態に役立つとも考えられている。例えばカツオノエボシに代表されるクダクラゲ目など、刺胞があるクラゲの外見をまねるのに使われるかもしれない。しかし、このイカを発見したNOAAの科学者マイケル・ヴェッキオーネは、こんな疑問を抱いている。このイカはほとんど光が届かない深海に生息している。なのに姿を変える必要なんてあるんだろうか?

 


 暗い海にいるイカにとって外見の変化は重要な生存戦略になりうるのか否か。史上初の映像から新たな疑問が生じるAsperoteuthis mangoldae。謎だらけの深海イカの生態研究は今後もしばらく続きそうだ。

 


Sinuous Asperoteuthis Mangoldae Squid Filmed Alive for First Time | Nautilus Live