24日に発生したJAL767-300型のエンジン破損、エンジン部品脱落事故のその後です。
事故そのものは「重大インシデント」という判断になりました。重大インシデントとは
国土交通省が認定し、航空事故には至らないものの、事故が発生するおそれがあったと
認められるもので、滑走路からの逸脱、非常脱出、機内における火災・煙の発生および
気圧の異常な低下、異常な気象状態との遭遇などの事態が該当します。簡単に言えば
事故になる一歩手前、そんな感じですね。結果としては20個以上の脱落部品が確認
され、大きさは10㎝以下。そして壊れたのはエンジンの高圧タービンということになり
ます。
今回はバードストライク(鳥がエンジンに巻き込まれる)の後はなく、何らかの原因で
エンジン内の部品が脱落し、それで高圧タービンが壊れた、そんな推定のようです。
JALとしてはJALは再発防止策として、5月30日朝までに保有のボーイング767型機35機
全69台のエンジン(該当エンジンを除く)の高圧タービン・ブレード(動翼)に対する内視
鏡を用いた緊急検査を完了し、不具合がないことを確認したそうです。また、通常の
従来の400飛行サイクルごとの定例検査(燃焼室ならびに高圧タービン部に対する内視鏡
検査)に加え、200飛行サイクルごとの追加検査(高圧タービン1段目および2段目の動翼
に対する内視鏡検査)を設定し、順次検査を実施することを決めています。大変な手間で
すが、原因がはっきりしない以上必要なことですので、よろしくお願いしたいですね。