出典:UNESCO HP
地球の実態は分かっているようで分かっていないことが多いのは事実の通りです。今
回、予想外にも世界最大級のサンゴ礁がタヒチ沖で見つかった話です。海の話は本当に
未知の話が多くて、海洋の2割しか実態は把握されていないと言われています。よく例
で出されるのは月とのお話。月は地球から36万KMと遠くにあるのに表面上の観測はほ
ぼ終わっている感じです。まあ、表面の観測ですから、深さが1万Mもある海では、そ
の把握調査もかなり難しいのが分かります。
さてサンゴ礁で言えば、オーストラリアのグレートバリアリーフが有名で海水の温暖化
によってサンゴの白色化が進んでいると大騒ぎになっていましたし、そのリーフの大き
さからサンゴ礁の一番大きいのは、そこにあると勝手に信じていましたが、そうでは
なかったようです。自分も沖縄で何度がシュノーケリングでサンゴの観察をしたことが
何度かあるので太陽光がさんさんと降り注ぐ場所にサンゴがあると思っていましたが、
今回は少し深度が深い場所です。前述の写真で見ても薄暗い感じがしています。
ダイビングで少し前までは深度30mが限界で、その深度から説明は省きますが、「窒素
酔い」と言う非常に危険な現状が起きる危険性がありますし、もっと言えば深度200m
を超えると海の中はほぼ真っ暗。太陽光が届かない深海と呼ばれる深度になります。
これを踏まえてですが、今回のタヒチ沖のサンゴ礁は深度が30mを超える深度にあった
とのこと。普通のサンゴはせいぜい深度25mまで。通常のダイビングで調査が難しい
深度で発見されたことになります。動画も載せますが、サンゴ礁の雰囲気が通常のサン
ゴ礁とは全然違う感じです。どうみても薄暗い。そして太陽光がそんなに届いていない
感じで南の海底の華やかさもない感じです。
逆に言えばだからこそ、今まで人間にも発見されず、多分ですが長い時間かけて成長
したサンゴ礁のように勝手に思っています。今回発見されたサンゴはバラの花弁のよう
な形状で珍しい感じもありますし、大きさが長さ3㎞で幅が60mとかあると言われてい
ますから、物凄くでかい感じがしています。少しだけ人間が潜りにくい場所にひっそり
と隠れていた気がしますね。余り水温の変化もない感じですが、この先どれだけ、この
素晴らしいサンゴ礁が存続していけるのか。自然の大きな変化の中ではそれも難しい
感じがしますが、ひっそりとこんな素敵な自然が残されていたことに少しだけ、安心
しています。