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沖縄の大好きな中年オヤジですが、ブログで色々取り上げています。(笑)

「ケニアのマラソン選手は何故強いのか」とアベベ選手らの記憶

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走ると言う行為自体、非常に興奮を呼ぶものと自分は思っています。実際、自分が走っ

ていても最初はそんなに頑張ろうと思っていなくても走っているうちにアドレナリンが

出るためなのか、どんどん頑張ろうと思ってしまいます。これは本当に不思議です。

長距離を走っている時も、前に走っている奴がいるとどうしても抜きたくなります。こ

れは本当に不思議です。マラソンもそうです。あれは見ているだけでも段々興奮して

きます。自然と「頑張れ!頑張れ!」と口に出してしまいます。

 

そんな中でも一番マラソンで記憶に残っているのが東京オリンピックアベベ選手。彼

は絶対に頭から消えないマラソン選手です。日本でも瀬古さんや宗兄弟のように昔は早

い選手がいたのですが、1964年のオリンピックでの走りは今でも記憶に残っています。

彼は裸足でマラソンをし、ぶっちぎりでした。自分が7歳であったことも影響してか、

いまだにマラソンと言えば、アベベ選手の名前が出てくるのです。アベベ選手だけなん

ですよね。オリンピックで2度も優勝し、世界記録で勝った選手は他にはいないので

す。その彼も交通事故で半身不随になり、また、脳出血でたった41歳で亡くなったこと

も悲しいことではありました。

 

さて、主題のケニアのマラソン選手の件、本当に速い選手が多いのは皆さんもご承知の

通りです。例えば、駅伝でケニアの選手が出てきたら、即座に「いったい何人抜くんだ

ろう」と思ってしまうぐらいです。それだけ彼ら彼女らは速い。その理由は何かについ

てCNNで記事になっていましたので掲載します。非常に納得の出来る話であり、その地

域も限られているのが非常に興味深い話でした。

 

【CNNニュース 1月1日】

ケニア・ナイロビ(CNN) 男子マラソンのエリウド・キプチョゲ選手が2019年10月にウィーンで行われた特別レースで1時間59分40秒をマークし、前人未到の「2時間切り」を達成した。キプチョゲ選手はケニアのリフトバレー州の出身だ。
また、キプチョゲ選手が偉業を達成した翌日に行われたシカゴマラソンで、ブリジット・コスゲイ選手が16年ぶりに女子の世界記録を更新した。コスゲイ選手も同じくリフトバレーの出身だ。


さらに11月に行われたニューヨークシティーラソンの女子の部で、ジョイシリネ・ジェプコスゲイ選手が、同大会5度目の優勝を目指したメアリー・ケイタニー選手を下して優勝した。ケイタニー選手は2位だった。また、男子の部はジェフリー・カムウォロレ選手が制し、同大会2度目の優勝を果たした。

 

この3人はいずれもリフトバレーの出身だ。そして今や、世界中のマラソン選手が、主要なレース前にリフトバレーに行って練習していることは周知の事実だ。

 

ラソンは過去数十年間、東アフリカ(特にケニアエチオピア)出身の選手が上位を独占し、その過程で、彼らは自分自身あるいは同胞たちの記録を更新してきた。
今やケニア出身のマラソン選手の活躍は一大現象となっており、彼らが長距離レースで上位を独占する理由について多くの研究機関が調査を実施。専門家は複合的な要因だと説明する。


一流ランナーの大半は同じ地域の出身


ケニアの一流ランナーの大半は、カレンジン族かナンディ族のどちらかの出身だ。この2つの部族の人口は、ケニアの総人口5000万人のわずか1割に過ぎないが、同国がマラソンで獲得したメダルの大半は、この2つの部族の出身者が獲得したものだ。
ケニアの首都ナイロビにあるケニヤッタ大学の教授で、運動・スポーツ科学が専門のビンセント・O・オニウェラ氏によると、主要な国際陸上大会の競走種目でケニアが獲得した金メダルの73%近くをカレンジン族が獲得しており、銀メダルの獲得数もほぼ同じ割合だという。

 

彼らは、何世代にもわたって走ることへの情熱を伝承してきた。その結果、リフトバレー、特にイテンと呼ばれる小さな町は、ケニアの一流長距離ランナーたちのメッカとなった。その地域では、子どもたちは幼い頃から走り始める。


この地域出身の若者の多くは、成功を収めたランナーたちに囲まれて育つ。これまで数々の一流ケニア人選手を育ててきた名コーチ、バーナード・オウマ氏によると、ケニア人ランナーの大半は、走ることを金を稼ぐ手段と考えているという。
「隣人が走って勝つ姿を見れば、自分も走って勝ちたいという気持ちになる」とオウマ氏は言う。その結果、彼らのコミュニティーでは、長い年月の間に、卓越したランナーを輩出する深い伝統が築き上げられた。


高地での練習と生活
世界中のマラソン大会で上位を占めるケニア人ランナーの大半は、高地であるリフトバレーで練習し、生活している。多くの一流ランナーを輩出する町のひとつ、イテンはケニア西部の標高2400メートル以上の高地に位置する。「運動競技の世界では、高地トレーニングは海抜0メートルでの運動能力を高めると広く考えられている。高地トレーニングにより、海抜0メートルでの最大酸素摂取量と走行能力の両方が強化されることが少なくとも3つの独立した研究から明らかになっている」(オニウェラ氏)


食事とやる気の維持
今やイテンの町は長距離走のチャンピオンを輩出する場所として世界的に知られており、世界中のランナーたちが主要なレース前にイテンで練習を行う。
作家でランニングの愛好家でもあるアドハラナンド・フィン氏は、イテンに長期間滞在し、ケニア出身のマラソン選手の強さの秘密を探った。フィン氏によると、何か1つの大きな秘密があるわけではないという。

 

「(陸上男子800メートルの世界記録保持者)デビッド・ルディシャ選手のコーチとして知られるコルム・オコネル氏によると、唯一の秘密は秘密がないことだという。つまり、ケニアのリフトバレーという場所にこれといった要因があるわけではなく、非常に多くの要因が集まって、長距離に非常に強い選手たちを生み出している」(フィン氏)


「まず、(リフトバレーは)高地であり、農村特有の厳しいしつけがなされ、至る所で子どもたちが走り回っている。また食事も質素で、ジャンクフードもない。さらに起伏のある丘や砂利道など、走るのに最適な場所が至る所にある」とフィン氏は言う。
また世界で活躍する一流ランナーたちが身近にいることも大きな励みになる。
フィン氏は「走ることにより、大金を手に入れ、生活を変え、ひいてはコミュニティー全体を変える大きなチャンスをつかめる」とし、「どこでも手本となる多くの選手たちがいるのも大きい。海外で数々のレースで勝利して帰国した選手がほぼすべての村にいる。これらのスター選手たちが大変身近におり、彼らは、若い選手たちの支援にも積極的だ」と語る。


「だからこそ、走れる人は誰もがランナーを目指す」

 

ケニアのリフトバレー。なんか不思議な場所のように思えてきました。ケニアの選手が

速いのも複合的な要素から、それも成り立っているとのこと。不思議です。そう言えば

女性のマラソン選手でも記憶に残っているのが同郷の佐々木七恵選手。当時は盛岡一高

の先生をしていました。東北人らしい寡黙なというか、朴とつとした走りは忘れられま

せん。高橋尚子選手とかですと華やかだし、洗練された感じすらありましたが、佐々木

選手は全然違う。印象深い選手でした。その彼女も直腸がんで53歳で亡くなります。

もったいないと言いますか非常に残念です。身体にかなり負荷のかかることをやってい

た方はお亡くなりになるのが早い気がしています。もったいないです。