自分の美味しかった食べ物の中では母がたのおばあちゃんが作る料理は今思い出しても
本当に美味しくて、正直言って銀座で食べた和食にも全然引けを取らない味でした。
何故あんなに美味しかったのか、今思っても不思議です。一味何かが違う。例えば鮭
の焼き物にしても焼き方と言うか、何かが違うです。表面や皮はカリっとな感じなので
すが、身の中はふんわり、ほっこり。この焼き方は絶品です。こういうのを知ってしま
うとガス調理での焼き魚なんてのは絶対に無理。そう言えば子供で小さかった頃は七輪
でサンマとか焼いていた記憶があります。七輪で焼いた焼き魚なんて今ではもう滅多に
食べることすら出来ません。また、炊いたお米も本当に美味しい。お米が1粒、1粒し
っかりと立っているのです。今思えば、おばあちゃんちは農業も副業みたいにして、
やっていましたし、多分、お米は親戚の農家から買っていたのだと思います。だから、
物も良いし、炊き方が本当に良い。そう言えば、本当に自分が小さかった頃には炊飯
用のお釜が会った気がします。
こんな物を食べていたので、子供の頃の美味しかった味はどうも忘れないようです。
今思えば本当に素敵で贅沢な本物を食べていたということでしょう。だからある意味
本物を味を知っていたのだと思います。だから、本当に失礼なお話ですが、コンビニの
おにぎりとか美味しいと思ったことがないのです。食べてもなんか美味しくない、味が
違う、そんな風に思ってしまうのです。だから、そんな風にして作られたばあちゃんの
料理は本当に美味しくて、今でも食べたいと思ってしまうほどです。
しっかりと思い出してみると、ばあちゃんちでは味噌作ってました。多分、小学校の
低学年の頃までだったように思いますが、結構サイズの大きな木樽で味噌がありまし
た。この味噌が本当に美味しい。そういう訳で変に思う方もいるかもですが、豆の形
のそのままの粒粒が入ってるお味噌が大好きです。これで作ったお味噌汁なんて絶品
でした。今でもお味噌は大好きです。そう言えば、ばあちゃんちでは焼きおにぎりも
絶品。あんな美味しいおにぎりは他にない。ばあちゃんちはお隣だったのですが、そ
こで焼きおにぎりを食べることが出来たら嬉しくて嬉しくて。多分、味噌と醤油と両
方だったように思います。香ばしいし、味も最高の焼きおにぎり、あれも本当に美味
しかった。
そういう訳で大人になってからも手作りのお味噌でないと食べたくない。贅沢かもで
すがどうしようもないです。変な(失礼)安いお味噌はなんか人工的な味で美味しく
ない。結局、子供の頃に食べた本物の味がそのまま頭にインプットされてるんです。
これは変えようがないです。本当に良い時代を生きてきたんだなと痛感しています。