ビニール袋のそばを泳ぐジンベエザメ。ジンベエザメは最大の魚だが、プラスチック片を食べてしまう危険にさらされている。イエメンに面するアデン湾で撮影。(PHOTOGRAPH BY THOMAS P. PESCHAK, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE)
ウミイグアナの生息地に流れ着き、産卵しているプラスチックやガラスの空容器。ウミイグアナはエクアドルのガラパゴス諸島にしか生息していない。サンタクルス島で撮影。(PHOTGRAPH BY TUI DE ROY,MINDEN PICTURES/NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE)
今世界中で問題視されているプラスチックごみ。遂にカナダでは2021年から使い捨てプ
ラスチックの使用が禁止されるそうです。ナショナルジオグラフィックからです。
【ナショナルジオグラフィック 6月14日】
カナダのジャスティン・トルドー首相は10日、2021年までに使い捨てプラスチックの使用を禁止すると発表。さらに、詳細は明かさなかったものの、ほかにもプラスチック汚染の軽減策を講じると表明した。トルドー首相は禁止対象となる製品に言及しなかったが、「科学的証拠によって裏づけられた」製品と述べており、ビニール袋、ストロー、カトラリー、器、マドラーなどが対象になる可能性が高い。
トルドー首相は次のように問いかけた。「みなさんも記事を読んだり、写真を見たりしたことがあると思いますが、正直、父親として、子供たちに説明するのは難しいことです。あなたはどのように説明しますか? 世界中の海岸にクジラの死体が打ち上げられ、胃の中にビニール袋がぎっしり詰まっていることを」「私は子供たちにどう説明すればいいのでしょう?太平洋の最深部にまでプラスチックが存在するということを」
カナダは世界で最も長い約24万3000キロの海岸線を持ち、全世界の淡水の4分の1を保有する。国連が2018年に公表した報告書によれば、すでに60カ国以上が禁止または課税という形で、使い捨てプラスチックを減らすための対策を講じている。欧州連合(EU)の欧州議会でも3月、ヨーロッパの海岸で最も多く見つかる使い捨てプラスチック製品10品目を2021年までに禁止することが可決された。2025年までにペットボトルの90%をリサイクルするという目標も含まれており、EU加盟国は2021年の期限までに詳細を決定しなければならない。
5月の選挙に圧勝し、任期5年の2期目を務めることになったインドのナレンドラ・モディ首相は2018年、2022年までにすべての使い捨てプラスチックを排除すると宣言。世界で2番目に人口が多い国としては野心的な計画だ。
世界で最も人口が多い中国もプラスチック廃棄物の輸入を禁止し、プラスチック汚染の抑制に動いた。中国の扉が閉じられたことで、世界のリサイクル市場が大きな影響を受けている。捨てられたプラスチックシートをリサイクル業者に売るため、川で洗って乾かす母と子。バングラデシュの首都ダッカを流れるこのブリガンガ川は、ごみであふれている。世界では再利用されるプラスチックは全体の2割に満たない。
トルドー首相はモントリオール郊外のゴールト自然保護区で今回の発表を行った。トルドー首相によれば、カナダでは使い捨てプラスチックの10%以下しかリサイクルされておらず、このまま状況が変わらなければ、2030年までに110億ドル相当の使い捨てプラスチックを廃棄する計算になるという。
プラスチックメーカーや小売店がプラスチック廃棄物にもっと責任を持つよう、連邦政府と州、準州が連携し、何らかの基準や目標を導入する予定だと、トルドー首相は述べている。トルドー首相はさらに、全国規模のプラスチック廃棄物ゼロ戦略を策定するため、環境相と協力していくと明言している。「大きな一歩ですが、2021年までに実現できると確信しています」
カナダを始め、欧州、インド等でもプラスチック利用の廃止が進められています。日本
は何故かスーパーの買い物袋を有償にとか、どうも分かりにくい対応を取っています。
海の最深部10000mを超える海底でもプラスチックが確認されています。確かに便利な
のも大事かもしれませんが、自分たちが住んでいる地球環境を守る方が遥に大事です。
是非とも抜本的な対策を日本でも早急に取りたいものです。