中学か高校の頃には既に何故か浮世絵が好きでそこそこ見たりしていました。展示会で
滅多に見れなくて、主に本のようなものです。千葉ですと菱川師宣の「見返り美人」が
有名です。何故浮世絵が好きかと言うと綺麗なうえに詳細な表現が版画なのに、しっか
りされており、当時の世情のようなものが分かるからです。ここ何年かはずっとフェル
メールに心を奪われてたままなので、そちらに気が向いていますが、好きなのは変わり
ません。川瀬巴水氏も大好きです。
さて、今回大英博物館の葛飾北斎をオンラインで展示しているということで見てみまし
た。未公開作で103点。見てみましたが「感動!!」そのものです。やはり構図と
いい、描写と言い、オンラインなのに感動してしまいます。かなり拡大可能なんです。
こういうのは良いですよね。もっと言えば勝手ながら日本に帰してくれれば良いのに
と思ってしまいます。まあ、余計なお話ですが、他の欧州の国の美術館に行った際も
「これって植民地時代に持ってきたやつだろ」と思ってしまいます。まあ、個々で色々
事情はあるにしても本国で展示されるのが一番ですから。
雑な話をしてしまいましたが、彼の作品は本当に絵が生きています。版画でもそれは
変わりません。構図が本当に良い。これはどう見ても天才と言うべき才能です。こん
な構図は見たことがない。彼は背の高さが180㎝もあったと言うので大男の部類で
しょう。そして絵を描くこと以外に興味もなく、服装も貧相でそれで田舎者と呼ばれ
ることを好んでいたそうです。お金にも固執しないし、引っ越し回数がなんと93回
そして改号、いわゆる名前を変えたのが30回。所謂、変り者であったとされていま
す。引っ越しの理由は書き散らかして汚くなるので引っ越すとか。なんと愛すべき
人間でしょうか。かなりの親近感を覚えます。
また人物を上手に描くために接骨家に弟子入りして、接骨術や筋骨の解剖学を極めて
人物画を描くことが出来たともされています。んー、ますます尊敬しちゃいます。
レオナルド・ダビンチを連想してしまいますね。欧州の画家たちにも多大な影響を
及ぼしたとされる北斎。その未公開作品103点はオンラインながら一見の価値が
あります。