以前にも「なんでも鑑定団」でフリーマーケットでもらったポスターが有名なザッキン
の絵で400万円の価値があったことも、ここでご紹介しましたが、今回は例のサザビー
ズで6000円で購入の中国製の花瓶が9.6億円で落札されたお話です。これも非常に驚く
お話ですが、写真の花瓶を見ても何とはなく、普通の品物じゃないなと言う雰囲気を
漂わせている品物です。ニュースはCNNからです。
【CNN日本版 7月14日】
かつて44ポンド(現在のレートで約6000円)で落札された中国の花瓶が先ごろ行われた競売で7000万香港ドル(約9億6000万円)で落札される出来事があった。競売大手サザビーズは今回の花瓶を「失われた名作」と表現。18世紀の工芸品で過去50年間、中欧の人里離れた家屋に置かれていた。
花瓶は、60年以上にわたって中国を治めた乾隆帝のために作られたという。サザビーズ幹部は競売前の声明で、「この極めて壊れやすい花瓶が、たくさんのペットに囲まれた家屋で半世紀にわたって、無事でいたことは奇跡だ」と述べた。
今回の花瓶は、オランダ首都アムステルダムを拠点に活動している美術のコンサルタント、 ヨハン・ボッシュ・ファン・ローゼンタール氏が発見した。持ち主は80代の女性で花瓶などの品々を相続したとみられている。
サザビーズがユーチューブの公式サイトに投稿した動画でファン・ローゼンタール氏が語ったところによれば、「我々は何年も前に相続された幾つかの中国製の工芸品のある部屋にたどり着いた。その中を4匹の猫が自由に歩き回っていた。彼女は食器棚に置かれた一部が金色の中国の花瓶を指さした。大切にしている品で、何か特別で価値のあるものだと知っていた」という。
サザビーズの記録によれば、この花瓶は1954年に英ロンドンで行われた競売で44ポンドで落札されていた。その後、さらに80ポンドで売却されていた。
やはり世の中レア物とは言え、そういう素晴らしい品物が眠って世間に出ていない場合
があるんですね。今回の花瓶はサザビーズのyoutubeサイトにも出ていましたので、そ
のリンクを張っておきます。
昔から自分の頭にあるのは、例のフェルメールの「真珠の首飾りの少女」が1800年代
には2ギルダー30セント(およそ1万円)で売買されていたと言う話です。当時は、こ
の絵は相当汚れていたという話ですが、今では値段も付かないような何百億もした絵
が安価で売られていたのは本当に嘘のような話です。こんな風に考えていくと本当に
素晴らしい芸術もなかなか分かりにくい場合もあるかも知れません。youtubeで見た
花瓶の所有者であった80代の女性のご自宅は素敵で他にも中国製の花瓶が並んでいま
した。本物の逸品と言うのは、結構、そういう家に眠っているような気がしました。