新型肺炎のニュースで少し前に遂に岩手県でも感染者が出たニュースが出ましたが、驚
いたことに一部掲示板やSNSでの批判、中傷、そして務めている会社や個人の特定まで
されたそうです。これも驚くと言いますか、非常に恐い。確かに1人の感染者は規制中
にも拘わらず、関東まで出掛けてキャンプをしていたとか。年齢も40代と言うことで
大人なのにと言う感じです。それでもネット上に物凄い批判や人によっては会社に電話
をかけて「会社を辞めさせたか」とかの行動もあると言うことで皆さんが今回の件を
ご立腹なのは分かるとしても、ここまでするの?と言う感じです。怒る気持ちも理解
出来るわけですが、それでも悲しくなってきます。
少しネット検索してみると2019年に38年ぶりにローマ教皇が来日していた際に教皇は
世界中で問題になっている心の貧困、『ゾンビ化』のお話をしたそうです。当初その
話は知りませんでしたが、まさに今の日本に当てはまる話として受け取りました。
ここでも触れたように先進国の中でも自殺者が異常に多い国、日本。どう考えても子
供さんも含めて自殺が多いのは苦しんでいる方を受け止めてくれる場所も人も少ない
からもあるでしょう。確かに自分が小学校の頃より社会が煩雑で、なおかつ面倒で嫌
なことが多いように見えます。そしてかなり感じているのが人と人の繋がりの浅さで
す。余りにも個々の視点が自分だけを見過ぎている感じがあります。
これは決して自分を軽んじて行動しなさいと言う意味ではありません。社会は人間と
人間との繋がりで出来ていますし、人間関係は嫌なことも多いですが、本当に助けら
れることが多々あります。決して自分一人で生きていくことが出来ないのが、この社
会です。本気で接した人が本当に友達になってくれます。他人と真面目に接したり、
真面目に意見を交わすことは本当に大事で、それが自分の人間性を作っていくとさえ
言えます。
本気で友達を作ったり、本気で意見を交わすなんてことは面倒だし、馬鹿らしいし、
カッコ悪いと思っている方もいると聞いていますが、自分の経験からしても、これが
本当に大事で今、日本に欠けているのはまさにここのように思います。じいちゃんばあ
ちゃんも同居ではなくなり、共稼ぎで食事も一人で済ませるという家庭が増えていると
聞いていますが、ある時期、そういうことも必要なこともあるでしょう。それでも、そ
の家庭での家族とは何なのか、とか本気でお聞きしたくなります。決して批判ではない
のですが、価値観がかなり違う気がしています。米国では未だに子供さんに聞いたアン
ケートでは父親が一番尊敬出来ると言う答えになっています。日本ではそれは今は絶対
にない。一体どういうことなのでしょう。自分も父親は尊敬していますが、世の中で一
番かと聞かれたら、少し迷うように思います。
こんな風に考えていくともちろんお金は大事とは言いながら、それよりも大事と言える
ものもあるように思います。信頼出来る家族、伴侶、友人でしょうか。そのために頑張
るは、かなりモチベーションが上がります。そして、可能な限り他人様には優しくした
い。ヘレンケラーの言葉「寛容さは、心への最大の贈り物だ。」この言葉が心の奥底に
響きます。