前に触れた山口県阿武町での4630万円、誤送金の話。町に苦情の電話やメールが
沢山行って、業務に支障が出ているニュースが出ていました。まあ、ある意味当然と
言えば、当然ですが町の年間予算額は45億275万円あまりのようなので、ほぼ1%の
損害を出した、ということになります。今回の件、担当者は入所したばかりの方のよ
うですし、金額からしても新人さんが背負える額ではないので、もう組織としての
責任が問われることになります。単純に言えば、誰が確認していたのか、ということ
です。
それで誰が悪いとか言うつもりもなく、お役所がそれを出来るかどうか、わかりませ
んが民間で言えば、今回の件は、ここが問題で今後は、このように改善しますと具体
的な改善策がはっきり出て対応が出来た、ということになるわけです。現状の町の対
応がどうなってるかは、わかりませんが、少なくともこれらが1週間以内で出来ること
が必要なように思います。まあ、苦情を役場に言いたい気持ちも分かりますが、単に
怒りを役所にぶつけても何もならないように思います。気持ちは分かりますが。
もう1つ。今回の役所の業務でフロッピーディスクが使われていたニュースも出てい
ましたが、今の通常使うPCにはフロッピーデスクドライブは、もう付いていません。
そう、どんなPCを使っていたんだろうとか思ってしまいます。もう、そこまでいくと
IT化以前に、単純にどんな業務をしてたんだろ、と素朴な疑問が湧いてきます。
今の時代、そんなのはおかしいと言えば、もう普通におかしいのに、何故そんな業務
方法を町が守ってやっていたのか。よく分からない。批判でなくて本当に分からない。
もう10年弱位前になりますが、国もそうですし、県でも役所を訪問するとすぐ目に入
るのがデスクの上の書類等の山です。全部が全部ではないですが。当時かなりの5S
をやっていて、必要な書類は5秒で手元に出せる、をやっていた自分たちには別世界
のように思ってみたいましたし、どう考えても効率は相当低いだろうなと勝手に思っ
ていました。今回の町の話だけでなく、お役所の仕事はそういうのが普通と言う部分
が暗黙の了解であったように思います。
しかし、時代も変わり、作業効率や誤りを低くすること、あるいは仕事のしやすさか
らしても、それらは自然に変えていくものです。そう、変えないと間違いも効率も全
然良くない。今回の件は他山の石として、各お役所で良い題材にしてほしいと切に
祈っています。